茅葺き民家伝承の意義
岩手茅葺き促進委員会の
成り立ち

委員会メンバーの紹介
岩手茅葺き促進委員会
の歴史

茅場の経営・茅葺職人の
養成・茅葺企業の設立

岩手茅葺き民家展示施設
岩手茅葺き促進委員会の関連 岩手県内の茅葺民家
岩手の茅葺き民家
茅葺き通信・茅葺きビデオ・DVD
語彙・用語解説
リンク
茅及び茅葺建造物写真集
(国内・海外)

連絡先
岩手で茅葺き技術の伝承を
促進する委員会事務局
代表  吉岡  裕  副代表  戸田忠祐
〒020-0106
盛岡市東松園3-20-8  瀬川方
TEL/FAX:019-661-4095
E-mail:こちら


このホームページは
Bun's International が作成・管理しています

 正式名称:特定非営利活動法人 岩手で茅葺き技術の伝承を促進する委員会
English name:The Association for the Preservation of Traditional Thatching Methods in Iwate, Japan (APTTMI) A Non-profit Organization


    NPO法人公告
    The Association for the Preservation ofTraditional Thatching Methods in Iwate (APTTMI) A Non-profit Organization (English version)

English │ Japanese


目的    岩手県内には、まだ茅葺き民家(住居や展示施設など)が相当数残っていますが、屋根の修理や葺替をしたいというときにまず困るのが、茅(岩手ではススキ)が手に入らない、屋根葺き職人がいない、ということです。
   昔は、村に「結い」と呼ばれる地域住民の相互扶助組織がありましたので、屋根の葺替の順番が回ってきた家には近所の家が茅や人手を出しあいました。また、当時はまだ近くに茅葺き職人も大勢いましたので、屋根の葺替は最低限の現金支出で行うことが出来ました。今ではこの仕組みは、完全に消滅しました。
   そこで私どもは、茅葺き民家を維持するためには、まずは茅を供給し、茅葺職人を養成確保するための現代的な仕組みをつくる必要があると考えました。その場合、茅と茅葺職人の供給を産業にする、言い換えれば企業化するのが一番よいというのが私どもの結論でした。そこから私どもはさまざまな試みをはじめたのです。

活動の結果
@モデル茅場の開発管理とその事業化:
まず茅場適地探しから始め、人工衛星のデータなど利用して探索した結果、岩手県中央部の金ヶ崎町にある県有地(現状牧野、水田跡地など)が種々の条件からみて最適な茅場候補地であると考えました。昔の茅場は、火入れ(野焼き)をして雑草木を退治し、良い茅場をつくったのですが、今は、消防でなかなか火入れの許可が得られませんので、火入れと同様の効果をねらって、畜産牧野管理用の大小の機械を使って茅場の開発・管理(クリーニング)を試み、実験を重ねました。その結果、実験的に10ヘクタール以上の茅場が開発できました。その後、茅場面積も拡大し、この茅場での茅の収穫作業員の技能研修も進みましたので、経済的な茅の生産企業化モデルにほぼ目処をつけることができました。
   その結果を踏まえ、この地区の県有地の利用に関する岩手県と金ヶ崎町の方針が決まり、平成17年春から金ヶ崎町産業開発公社が茅の生産供給事業を開始しました。これからの委員会は、金ヶ崎町産業開発公社の行う茅場経営、茅場開発実験、茅の収穫作業などに対する技術面経営面の指導に重点を置くことになります。

A茅葺き職人の養成:「茅が葺く人を連れてくる」というのが私どもの職人が残っている宮城や青森から得た教訓でしたから、私どもは茅の生産を先行させました。しかし、茅の企業生産に目途がついたので、平成16年から茅葺職人の養成に取り掛かりました。
   私どもの運動によって、茅の生産と茅葺職人の養成など、茅葺産業の起業化に意義を認めた岩手県は、金ケ崎町に補助して、平成16年度から三ヵ年計画の茅文化保存システム支援事業を発足させました。この事業の主体をなす職人養成研修事業は、金ケ崎町から岩手茅葺き促進委員会に前面業務委託されました。こうして委員会は、本格的な茅葺職人養成研修プログラムを開始しました。
   このプログラムの初年度、募集に応募した研修希望者のなかから、最終的には職業としての茅葺職人を目指す5人が研修生として定着し、現在2年目の研修を終えて、すでに県外県内の茅葺工事に職人として働いております。平成18年度は三年目の最終年度の研修に入りますが、この研修を終えた者には、なんらかの資格を発給することを検討中です。

B茅葺き企業の立上げ:県内で茅と職人が供給されることになると、これらを使って茅葺きの事業を行う企業が必要になりますが、この企業の経営者は、茅葺工事の請負を儲け仕事とするのではなく、茅葺民家の保存の意義を認める志をもった人物でなくてはなりません。幸い、岩手茅葺き促進委員会の活動に鼓舞された若い企業家と建築士が盛岡周辺に浮上し、平成17年8月、茅葺き専門企業の挙部萱が設立されました。その発展への支援がこれからの委員会の仕事です。


茅と茅葺き相談窓口
   岩手県内または県外の茅葺き民家や茅葺き建造物(公的施設を含む)の居住者、所有者、管理者などで、屋根の修理、葺替などに必要な茅の入手や茅葺き職人の確保に困っておられる方がありましたら、以下の相談窓口に連絡頂ければ、出来るだけ岩手茅葺き促進委員会がもつ情報を提供したいと思いますので、遠慮なくご照会ください。
岩手茅葺き相談窓口
〒020-0107 盛岡市松園1-24-10 杉若 蓉子
電話・FAX:019-661-8963
E-mail:こちら

このホームページはまちづくり市民財団の助成金により制作されました